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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと103『ピエロの告白』・さて、お次はどこの空の下

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめましてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、この詩エッセイです。

そして今回で夢たびストックがなくなったので、詩+エッセイは今日で一区切りと致します!(詳しくは後述。)
それでは103番をお楽しみ下さい♪

【夢たび103】『ピエロの告白』   

秋の涼風に乗って 
片田舎の広場に 
サーカス団がやってきた

片手に銅貨をにぎりしめ
弾む胸をどうにか押さえて

少女は夢中で 手を振った
これほど感動したのは生まれて初めて 
曲芸や魔術 動物たちの踊り
すべてがただ すばらしく

ああ それに比べてどうだろう
あたしの日常と来たら

いくら勉強したところで
父さんは娘を他の町に出す気はないわ

あたしはただ この小さな村で
朝起きたら にわとりにエサをやり
毎日 畑と牛の世話をして
ぱっとしない幼なじみと結婚し
子供を産んで 世話をして

そしてきっと 死ぬまで
この村から離れられないだろう・・・

なんて小さな世界
なんて小さな人生

サーカスが終わって皆が去っても
だから客席で 少女はひとり泣いていた
自分が可愛そうで しかたなかったから

お嬢さん どうしたの?
陽気なピエロが近づいてくる
トラッタラ タラッタラ タッタリラ
少女の身の上を聞いて 
道化はふうっと微笑んだ

聞いてください おじょうさん
私は昔 遠い昔
あなたと同じ境遇でした

旅の一座の芸を見て
魂奪われ 気がつけば
故郷を捨てて 流浪の身

沢山の街を見てまわり
海も山も 鮮やかで
花や鳥も 楽しげで

けれど哀れな旅がらす
夢の毎日 暮らすかわりに
私は寄る辺を失いました・・・

おじょうさん 
私の祖国は もうこの世に存在しないのです

長く旅するその間 
国は乱れ 親は老いはて
友 兄弟も消息をたち
故郷の地は なお遠く・・・

おじょうさん
どうか忘れないで
哀れなひとりの旅がらす
 
人は鳥になれない生き物
大地を蹴って 飛んでみても
心安良かには生きられないのです。

夢は人生の彩り
どうかもう目を開いて
あなたの世界を見て

トラッタラ タラッタラ タッタリラ
サーカス小屋の外に出れば
一面に揺れる麦穂の金色
雨にぬれた土の濃い薫り

刈り取り終わって日ざしが傾く
さあその次に何が来るのか 
あなたはすべて知っている!

遠い異国で
雪が降るのを知らずとも

あなたはすべて知っている。
あなたの小さな世界のことを

さようなら
知りたがり屋のおじょうさん
本当はそれで十分なのです

さて
お次はどこの 空の下 

【夢たび景色】さて、お次はどこの空の下

さて お次はどこの 空の下
このフレーズ、昔はじつは「夢のたびびと」1番からずーっと、詩の最後についていたものだったんです。
しかしゆきうさぎ、なぜか夢たびを凍結するときに、この台詞をほぼ全部ひっぺがして保存してました。
というわけで100番以降の3作だけ、「さて お次はどこの 空の下」が残っていたのわけなのですが。
みなさま、お気づきになられてましたでしょうか??

たぶんこのフレーズ、毎日見ると、多少うるさいかなという思いがあってはがしたのかもしれません、、、

しかし10年後にふりかえってみれば、あったらあったで響きよく、このシリーズには似合っていたような気もします(ということで、残っていたモノは消さずに、そのまま掲載しました)。

さてこの103番ですが、テーマは、夢たび73↓と同じ系統。

73番は旅をしている身の「ぼく」が主体となって創作されていますが、103番は旅している人を受け入れる「少女」が主体となってます。
視点が変わると、同じテーマでもイメージがちがいますね ^^

ゆきうさぎ、独身時代は単身でけっこう世界のあっちこっち行っておりました。なにかあっても切り抜けられる自信もあったし、まあ守るモノがなんにもなかった時代ですから今よか断然、気楽ですよね。

で103番のピエロと同様、遠くまで旅して回って、珍しかったりおもしろかったり、貴重なものを散々見聞きしたわけなんですけど。

あれはモナコだったかなー、フランスだったか、イタリアだったかな。普通の現地の人だらけの市営バスに乗ったんですね。

そうしたら、バスの中にいた素敵なお姉さんが、「あら!」って手をあげて、乗ってきたふくよかなおばちゃんと語り出した。
めっちゃ地元民な感じで。
まあ、こういうシチュエーションって、ふつうに日本でもありますよね

けれども、それを見た時、なんだかゆきうさぎはががーん、とショックを受けまして。

「あ~、私こんな遠くまで旅してきて、一体なにがしたいんだろう?」
「私には、こうやって気さくに声をかけてくれる人が、地元に何人いるだろうか?」

ワタシは糸の切れた風船だ。
他人の地をただ、彷徨い飛んでいるだけの、寄る辺のない、風船だ。

なにかその時、そう思った(悟った)んですよね。

でもまだ、自分は若いから。
こういう若い時に、地域と結びつく絆の大切さみたいなものに気づけた自分、ラッキーだった。
よーし、いつまでもフワフワしていないで、いつかはワタシも、この素敵なお姉さんみたいになりたーい。

って地球の裏側まで行って、ようやくそんなことに気づくっていうね。
そこまで行かずとも、全然気づけそうなモノですけれどもね
若い時って、遠くに羽ばたかずにはいられない気性なのかもしれない。苦笑

まあそんなこんなで、103番のピエロの心情吐露は、そういうゆきうさぎの前体験があった上での話だったのですね。

この強烈な気づきの記憶は、その後もずーっとゆきうさぎの心の中に生き続け、人生の指針となりまして、現在に至っております。
その後もベトナムに行ったり、いろいろありましたが、ぶれることはなかったな。

ゆきうさぎの場合、幼少のころからずーっと転勤族で海外生活も長かったので、余計に「一カ所にちゃんと定着したい」
って気持ちが、より強くなったのかもしれないです。

今、住んでいるところは、生まれ育った東京エリアと比べたらずいぶん郊外ですし、とくだん派手な生活というのは、なにもないんですけれども。

道を歩けば知り合いのママ友にしょっちゅう遭遇(ほぼ毎日誰かにぶつかる)、地域の方達もみんな顔なじみ。
ちょうど10月から自治会の班長の当番が回ってきたので、さっそく集金に伺ったんですけど、みなさん好意的で、ゆきうさぎの両親のことも知ってる方達が多いので、非常に話しやすくて。

「大切なものは目に見えない」詩も以前、11番で書きましたけれど。
目に見えるモノより、大事で尊いモノがこの世界にはあるんだ、私は信じています。

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イラスト提供:ふわふわ。り

なお100番にて告知しましたとおり、いよいよ「夢のたびびと」シリーズにも一区切りの日(今日)がやってきました!!
わ~、なんかちょっと胸が熱いわ~。

「終わらない物語はないんだよ、クリストファー・ロビン」
と、かつて言っていたのは、くまのプーさんですが。

どんなシリーズのどんな物語にも、終わりってかならずあるんですよね。

好きだった大河ドラマも、まだ続いてほしかったNARUTOも、みんな「終」がついて流れ去ってゆきました。
心の中に、鮮烈な印象だけをくっきりと刻みつけて

ゆきうさぎが書いてる小説もね、どのお話もアタリマエですが、かならず終わりがくるんですよね。
で、最後をどうするかっていつも最高に悩むんですけども。

マンガでも、きちっと幕引きができてる作品って、いつまでも「続く」のまま「休止」しちゃう作品よか、断然、作品として完成してると思いません?
やっぱり「起承転結」はちゃんとあったほうが、作品としては上質というか。

というわけで、10年前に創作していたこのシリーズは、今日をもちましてストックが全部はけたので、ひとまず店終いです。10年前と同じ(若い)心境に戻っては、もう創作できませんしね、、、。

とか言いつつ、
ぶっちゃけ夢たび詩を創作していた当時、プロ詩人の方に「君は物語に転向したほうがいいんじゃない?」とある日、ご指南を受け、小説を書く方に気持ちを移したのですが、104以降もそのうち書けたら続けるつもりでは(一応)いました。

しかし、わたくしそんなに器用でないので、いったん小説脳になっちゃうと詩創作には、どうにももう切り替わることができなかったんですよね。^^;
夢たびは短距離走。小説はマラソン。そんな感じ。

ただ今回「詩エッセイは、もうすぐお終いでーす」って告知したら、思いがけず読者さまのなかに
この夢たび、けっこう気に入っているよ♪」
って主旨のコメント下さった方もいらしたので(なんて嬉しい!!嬉しすぎて、飛び上がりすぎて、どっか遠くへ飛んで行っちゃいます~~ 笑)、そんな需要があるならば、無理矢理〆にしなくてもいいのかなぁ。とも正直、思いました。

なので、もし突然ある日
これは絶対イイ!」
読者さまにお届けしたい!
ってモノが降ってきたら、104以降をまた書くかもしれません。。。

ようは惰性で、ただ続けるためだけに、ひねり出すー、みたいな創作だけはしたくないかな、と。←しがないプライドですが。笑

10年間、宝箱に入れてあったこの作品を、10年後に蔵出ししてみた感想としては、
「読めるモノは歳月がたっても、読める」
でした。
ブログは資産とよく言いますけれど。
本当に10年一昔、ちゃんと記事は記事として、そのまま我が手に残るものなんですね。うれしい。というか、どうか、はてなさんは10年後も潰れずに残ってて下さいよ! 笑

ということで、この103番までお付き合い下さり、ありがとうございました!
今まで素敵な絵をお貸し下さった「ふわふわ。り」さんも、本当にどうもありがとうございました。

そして今後の予定ですが、この夢たびシリーズのまとめ等を書いたあと、また短編小説を掲載しようかな~、と思っています。
ちょうど夢たび91で、帰国子女だった私が帰国後、浦島花子になってしまった話を書きまして、けっこうみなさま読んでくださってたので、↓

この夢たびと同じ内容の小説版をひとまず記事にしてみようかな。
と思っています。

あ、最初にお断りしておきますが、小説版は「夢たび」とは全然、テイストちがいますよ♪ 小説だけ読んで作品として完結してます
でも二つを比較すると、もうバックグラウンドご存じの皆さまは、より、おもしろいかもしれない♪

まぁこんな感じで、今後も引き続き、読者さまに楽しんで頂ける場所作りを地道にめざす所存であります。
それがHome, happy homeの主旨でありますので

そうそう、ちなみに本ブログの題名は「埴生の宿」の歌をもじってつけました。

  1. ’Mid pleasures and palaces though we may roam,
    Be it ever so humble, There’s no place like home.
    A charm from the skies Seems to hallow us there,
    Which seek thro’ the world, is ne’er met with elsewhere.
    Home, home, sweet sweet home,
    There’s no place like home, there’s no place like home.
  2. I gaze on the moon as I tread the drear wild,
    And feel that my mother now thinks of her child;
    As she looks on that moon from our own cottage door,
    Thro’ the woodbine whose fragrance shall cheer me no more.
    Home, home, sweet sweet home;
    There’s no place like home, there’s no place like home.
  3. An exile from home, splendor dazzles in vain,
    Oh, give me my lowly thatched cottage again;
    The birds singing gaily, that came at my call:
    Give me them and that peace of mind, dearer than all.
    Home, home, sweet sweet home,
    There’s no place like home, there’s no place like home.

                  — Home! Sweet Home! 

1 埴生(はにふ/はにゅう)の宿も 我が宿 玉の装い 羨(うらや)まじ
  のどかなりや 春の空 花はあるじ 鳥は友
  おゝ 我が宿よ たのしとも たのもしや
2 書(ふみ)読む窓も 我が窓 瑠璃(るり)の床も 羨まじ
  清らなりや 秋の夜半(よは/よわ) 月はあるじ 虫は友
  おゝ 我が窓よ たのしとも たのもしや
— 「埴生の宿」 里見義

(Wikipediaより引用)

ただワタクシ、sweetってほどおセンチでない性格なので、sweet homeではなくhappyにしたという。
あら、思いがけずタイトル誕生エピソードも書いちゃいました。笑

ということで、よろしかったら、今後ともお付き合い下さいね☆

それでは、また。
ごきげんよう。

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