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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと・21~22「異文化交流と、戦うおとうさん」

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、このブログです。
なお「夢たび」は現在、全103作あります。
できるかぎり毎日更新していくつもりですので、よろしかったらどうぞ最後までお付き合い下さいね☆

 

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イラスト提供:ふわふわ。り

 

 

夢たび21「おさかな事件」 

 

 

とあるヨーロッパの インターナショナルスクール

 

各国籍の子供たち 思い思いに遊んでる
お休み時間に 事件は起きた

 

アフリカ出身の女の子
教室で飼ってる お魚のエサを食べちゃった

 

おい、あいつ、見てみろよ!
魚のエサ食べるなんて、ヘンなやつ!

 

教室は騒然 女の子は泣いて反発する

 

だって、おいしいもん!
私の国では、みんなこういうの 食べてるもん!

 

いいじゃない 何食べたって この子の自由よ
フランス人のお嬢ちゃん 
敢然と ふるえる黒い手をにぎれば

 

どれ? なかなかおいしいわよ?
味見をしてみせたのは 
インディオの血を引く 褐色肌の子

 

子供たちの輪は 賛否両論 議論白熱
意見しに 加わる子もいれば
あえて何事もなかったように 静観する子もいた

 

どうしようあたし なにか言った方がいい?
なにも 言わない方がいい? おねがい、泣かないで・・・

 

日本からきたての のんびり屋さん 
ぼんやりその場に ただ立ってた

 

日の本の国は 東洋のはずれ
幸いなるかな いまは巷に ごはんがたくさん

 

のんびり屋さんはやがてお国に帰り 大人になった 
でも お家で金魚にごはんをやるたび
あのときのことを 思い出すんだ

 

お魚のエサは 今でもお菓子には見えないけど
もしかしたら おいしいのかもしれない

 

君なら なんて言う?
 

夢たび22「フィナンシェで一息」

超高層ビルが 建ち並ぶ
世界で一番 忙しい街の
世界で一番 有名な大通り

今日も朝から ビジネスマンが
スーツ姿も いさましく
コンピューターとにらめっこ

仮想空間では 大量の商品が行き交い
試行錯誤 一大勝負
さながら現代の 戦場のよう

そんなビジネスマンも 
ティーブレイクだけは 別物さ

街の角 昔ながらのカフェに
今日も長蛇の列ができる
お目当ては ご主人が煎れたコーヒーと
奥さんお手製の 甘いお菓子

知ってるかい?
フィナンシェっていう 焼き菓子は
金の延べ棒をイメージしたとも
その昔も 忙しかった銀行員が 片手でつまむのに
ちょうどいい形を考えたとも 言われているんだって

ほら
さっきまで 目を三角にしてた部長さんも
鬼気迫った顔つきの お兄さんも
みんな 表情がやわらいだ

ハンドメイドの 素朴な菓子は 
子供の頃 母さんが作ってくれた その味に
少し似ている
 

【夢たび景色】異文化交流と、戦うおとうさん

「おさかな事件」
これは、ゆきうさぎが小学校5年生の時にドイツのインタースクールで体験した実話がモデルです。
当時、クラスでグッピーを飼育していたんですが、その餌を休み時間に、お菓子代わり(?)に食べちゃった女の子がいました。
さあ当然、そうなると教室の生徒はもめますよね。
「おい、ちょっとまて、おまえ、なんで魚の餌を食べてるんだよ!!」
でもここからが、日本人だけとはまったくちがう展開でした。
ふつう、日本の小学校で、みんなの魚の餌を食べた子がいたら、どういう反応が返ってくるでしょうか?
たぶん「うわー、気持ち悪い、なんであいつ魚の餌なんて食ってるわけ!」
みたいなリアクションがくるんじゃないかと、ゆきうさぎは当時、思いましたが。
まず、当事者の女の子の弁解が想像の範疇外でしたね。
「だって、私の国では、こういうのは普通に子供が食べるものなんだ!」
えええええー。まじか。
ほんとかな。
でも、ゆきうさぎ、その子の国に行ったことがないから、ほんとか嘘かなんて、わからないしなぁ。
本当だとしたら、魚の餌がお菓子代わりなんて、なんか子供心に貧富の格差を感じるというか、そこでとても責める気にはなれません。
すると隣でフランス人の女の子がびしっと主張し始めた。
「彼女が、なにを食べようとも、それは彼女の、自由だ!!!」
わー、さすが自由の国フランス出身。
よく日本でも個性を尊重するとか言われていますが、このシチュエーションで、なんの躊躇もなくその言葉が出てくるところが、なんか横並びな日本とは全然ちがう?!
すると、また別な女子が進み出て
「まー、おいしいか、まずいかなんて、食べてみなけりゃわかんないしねー、どれ」
ぱくっ。
え、えええええええ!
「うん、別に悪くない味だよ。いけるよ、これ。スナックとしてオッケー」
ええええええ!!
いつの間にか、クラス中の子供が輪になっていました。
食べた当人はもう、泣きはじめている。
「いや、でもさぁ」とドイツ人男子、「よく考えろ、みんな。これはクラスで飼っている魚の餌だろ?クラス全員の魚の餌を、彼女一人が食っちまうって、おかしいだろう。食べたいなら個人で購入して食うべきなんじゃないか?」と真顔で。
え、はあ、まあ、そうですよね、たしかに。
つーか、女子は泣いてるのに、どこまでも冷静で論理的、さすがドイツ人~。
 
結局、この話は先生あずかりとなり、後日、「やっぱみんなの魚の餌は食べないようにしよう」となったのですが。
別にそれで食べちゃった女子が叱られるわけでも、いじめにあったりするわけでもなく、何事もなかったかのように仲良く日々はすぎていき。
とにかく一連の出来事全部が、自分の想像の範疇を超えており。
ああ、これが異文化交流というものか!
日本にいたら、たぶん予測範囲内での言動しかなかったんじゃないかな?
と、ゆきうさぎは幼心に、激しいカルチャーショックを受けたのでした!
ちなみに、この時、スウェーデン人の男子は口論の輪に参加せず、かと言ってしらんふりもせず、遠巻きに事態を眺めていたのですが。
よし、先生に話を上げようぜ、とアメリカ人男子の音頭取りで話し合いが終わったあと、おもむろに泣いている女子に近づき、
……無言でハグしていました!
きゃー、なに、こういうリアクションもありなの!
意見を言うわけじゃないから、他の意見のちがう人とぶつかるわけでもなく、ただ彼は傷心の女子をいたわる気持ちを行動でしめしたのです。
ゆきうさぎ、個人的には、このスウェーデン男子の行動が一番、スマートだなと思いました☆
 
「フィナンシェで一息」
ゆきうさぎ、20代のころお料理学校に通っており、お菓子も習っていました。
フィナンシェも作りましたー。
バターがたくさん入ってて、とても美味しい焼き菓子ですよね。
そのお菓子がどうしてこういう形なのか、という話も料理学校で習ったのですが。
それ以来、フィナンシェを見るたび、「戦うおとうさん」たちの癒やしになるよう、昔の奥さん達もいろいろと気遣っていたんだな、という気持ちになります。
フィナンシェの型なんて普通にはあまり売ってないし、型が薄くて焼くのも面倒だし(あ、あの程度なんて全然、面倒じゃない人がいたらすみません)、でもそれをあえて焼いて持たせようという気持ちが、優しい。
「ビジネスマーン、ビジネスマーン、ジャパニーズ、ビジネスマーン♪」
毎日、戦い疲れているサラリーマンのみなさん、ごくろうさまです!!ありがとうございます!!
 
それではまた。
ごきげんよう。
 
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